たまねぎは冬を越して翌年の5月位から収穫できる野菜です。貯蔵が出来てたくさん収穫出来るので家庭菜園で人気があります。
種から育てる場合は9月下旬からポッドなどに種をまきます。苗を購入する場合は11月位になるとホームセンターで販売されてきます。
品種はたくさんありますが、早生(わせ)、中生(なかて)、中晩生(なかおくて)、晩生(おくて)があります。
どの品種が良いかは好みによりますが、育てやすいのは早生タイプ。育てやすいが貯蔵には向きません。貯蔵をする目的であれば中晩生、晩生タイプを選びましょう。
例えば・・・
いろいろな料理に使えるから沢山保存できるたまねぎがいいかな
それなら中晩生、晩生の品種にしよう
この品種選びが楽しいですよね。
家庭菜園で初心者におすすめのたまねぎの育て方・栽培方法
基本情報
品名 | たまねぎ |
分類 | ヒガンバナ科 |
発芽地温 | 15℃~20℃ |
生育温度 | 15℃~20℃ |
土壌酸度 | ph6.5~7.0 |
連作障害 | 少ない(1年) |
病害虫 | アブラムシ、さび病、べと病など |
植え付け時期 | 寒冷地 10月上旬~10月下旬 中間地 11月中旬~12月上旬 暖地 11月中旬~12月上旬 |
栽培カレンダー
付け 苗の植え付け 収穫
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |||||||||||||||||||||||||
寒冷地 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中間地 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
暖地 |
たまねぎの主な品種
- サカタのタネ ハイパワーゴールド 極早生種
-
辛みが少なく甘みがある。みずみずしく柔らかい。球は250g~300gの大きさになります。
長期保存には向きません。
- サカタのタネ アイドルじゅんこ 早生種
-
歯切れがよくみずみずしく甘みがある。玉は300gの大玉になります。
長期保存には向きません。夏まで保存可。
- サカタのタネ アイドルまさこ 中生種
-
病気に強い。歯切れがよくみずみずしく甘みがある。玉は350gの大玉になります。
中期保存タイプ。12月まで保存可。
- サカタのタネ アイドルももえ 中晩生種
-
病気に強い。歯切れがよくみずみずしく甘みがある。玉は350gの大玉になります。
長期保存タイプ。翌年の3月まで保存可。
- トーホク てまり詩(うた) 極早生種
-
耐寒性があるので、霜の降りる地域でも安心して作ることができる。200~250gのやわらかくみずみずしい新玉ねぎが収穫できる。
長期保存には向きません。
- トーホク 貯蔵向きたまねぎ 新きぬ 中晩生種
-
べと病に強く、分球も少ない。玉は300~350gの甲高・豊円で、きれいな赤銅色です。
長期保存タイプ。翌年の2月頃まで保存可。
- タキイ種苗 ソニック 早生種
-
耐寒性がある。玉は320g前後。生育旺盛で作りやすい。
長期保存には向きません。その年の8月の夏まで保存可。
- タキイ種苗 ネオアース 中晩生種
-
貯蔵性に優れている。玉は350gの大玉になります。
長期保存タイプ。
たまねぎの育て方の流れ
- 畝の作り方
- マルチシートを張る
- 苗を植え付けする
- 肥料を与える
- 収穫する
土作りで酸度ph6.5~7.0で酸度調整します。
畝高5cm、畝幅75cm~80cmで畝を作ります。市販のたまねぎ専用マルチの横幅95cmを使ってそれに合わせて畝の幅を決めましょう。
市販のたまねぎ専用マルチシートを張る。大体のものは4列で15cm間隔で穴が開いています。
畝の肩をしっかり土をかぶせて風でバタつかないようにしましょう。
10mで折りたたみになっている商品でとても使いやすいですよ。
苗の植え付けの大きさは草丈25cm~30cm、太さは5,6㎜位のものが良いです。
根は2,3cm位に切り揃えておきます。ひょろひょろと伸びていると植え付けがやりにくくなります。
苗が細い場合は根を切らないで植え付けしたほうが良いです。
成長点、葉が分かれている所を埋めないように注意する。
植え付けてから12月は肥料は与えず成長度合いを見てください。もし成長が遅れている、苗が大きくならないと感じたら活力剤(リキダスなど)を与えてみて様子を見ましょう。
活力剤は葉を大きくさせるものではありません。根っこの成長を促進させるものなので葉が大きくならないからと肥料を多く与えてはいけません。
根っこの成長が良くなります。私も愛用しています。
全然大きくならないから不安だよ・・・
焦らずじっくり待つことが大事だよ
極早生、早生、中生の場合
1回目は12月中旬~下旬。2回目は2月中旬~下旬で止め肥する。これ以降は与えません。
中晩生、晩生の場合
肥料を与える時期は翌年になってからで1回目は2月上旬~下旬、2回目は3月上旬~中旬で止め肥する。これ以降は与えません。
1株に1つまみ(2g~3g)与えます。
1回目の追肥をすると球が大きくなり始めます。
肥料を与えるタイミングが難しいね
品種(早生タイプ、中晩生タイプ、晩生タイプ)によって植え付け時期、肥料のタイミングが違うので種袋の裏の説明をよく読むことが大切だよ。
12月から本格的に寒さも厳しくなってきます。苗が霜でやられてしまい駄目のなる前に防虫ネットの上から不織布を掛け霜が降りるのを防ぎます。
天気の良い日は裾だけ開けて風通しを良くしましょう。
極早生、早生、中生タイプは4月下旬から収穫ができます。
中晩生、晩生タイプは6月上旬から収穫ができます。
球が大きくなり、たまねぎの葉が少し枯れ始めて倒れてきます。それくらいが収穫のタイミングです。畝の半分くらいの葉が倒れてきたら全部収穫しましょう。
天気の良い日に収穫し玉ねぎはその畝の上に半日くらい乾燥させましょう。
たまねぎの連作障害
まず連作障害とは同じ場所で同じ科目の野菜を連続で栽培すると土壌や野菜に悪い影響が出てしまう可能性がある事です。
土壌中の成分バランスが偏り野菜に悪影響を与える害虫、野菜の成長に悪影響が出る病気が増えてきます。
連作障害の影響を抑えるために輪作することを心がけましょう。後作する野菜の科目を別の物にするか、または同じ科目の野菜を育てたい場合は別の場所で育てるようにしましょう。
たまねぎの連作障害は起きにくいと言われています。しかし連作障害が起きにくいからって同じ場所で栽培を続けるのは少し心配にはなりますね。
連作するのであれば間に収穫が早くできる別の科目の野菜を栽培する事もいいかと思います。
たまねぎの後作におすすめの野菜
たまねぎの後作にしても良い野菜はトマト、スイカ、キャベツ、大根、サツマイモ、枝豆です。
たまねぎの収穫は大体の目安で早生種で4月下旬から、晩生種で6月上旬位だから秋冬野菜の栽培計画をすると時間に余裕が出来るよ。
時期的に秋冬野菜のキャベツ、大根、枝豆がおすすめです。
早生(わせ)、中生(なかて)の品種でしたら4月下旬から収穫ができるので夏野菜に間に合います。トマト、スイカ、枝豆がおすすめです。
まとめ
- たまねぎは初心者でも育てやすいです。
- 品種によって早生(わせ)、中生(なかて)、中晩生(なかおくて)、晩生(おくて)があります。
- 早生(わせ)、中生(なかて)は育てやすいが長期保存には向いていません。
- 中晩生(なかおくて)、晩生(おくて)は栽培時期が少し長いので病害虫の影響が出てしまう可能性が高いが長期保存に向いています。
- 玉ねぎは連作障害は出にくいので同じ場所でも連続して栽培できるが、連作するのであれば間に収穫が早くできる野菜を後作した方が良いです。
- 種は早めに用意しましょう。人気のある品種はすぐに売り切れてしまいます。
シーズンを過ぎると販売終了か売り切れてしまいます。
たまねぎは越冬して翌年の5月~7月にかけて栽培します。特に植え付け後の成長はほとんど大きくなりません。
心配になってしまいますが春先になると大きくなってきます。この記事を読み直して大切なポイントをおさえておけば大丈夫です。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。
コメント